@article{oai:fukuoka-pu.repo.nii.ac.jp:00000094, author = {岩橋, 宗哉 and IWAHASHI, Motoya}, journal = {福岡県立大学心理臨床研究}, month = {Mar}, note = {本論文では、文学、民俗学等の知見を踏まえつつ、対象関係論的精神分析の観点から、古事記中巻の崇神記を検討した。 崇神記では、疫病という現実に対して、万能的であるはずのコトが事として現実化しないという事態に直面する。これを受けて、神に同一化してコトを発する天皇と境界領域でそれを現実化する者とに役割が分化する。そして、その関係性やその関係性に対する制度の在り方が、コトと事との不一致に対処する場となる。しかし、事の世界の現実とは無関係な、コトの論理に基づく対処法を実行し続けたとしても、現実はうつろい疫病は終息する。そのために、コトの論理と事との乖離が維持されることで、言事一致のコトの論理は正当性を維持し、コトの論理は信じられる。このように崇神記においては、コトが事として現実化しないにもかかわらず、言事一致のコトの論理に基づく万能的世界は維持される。 また、コトの論理に対する信念の必要性について、真実を明らかにしようとする時に直面する<術なきモノ>の出現に関連づけて考察した。}, pages = {17--22}, title = {境界領域で<私>が形成される物語としての古事記中巻(Ⅱ) -崇神記:コトと事の乖離による万能的思考の維持-}, volume = {6}, year = {2014}, yomi = {イワハシ, モトヤ} }